2011年06月18日

保育環境評価スケール・ラウンド2/項目解説/個人的な日常のケア

埋橋玲子@保育環境評価スケール
項目解説/<幼児版9><乳児版6>個人的な日常のケア

環境評価スケール・ラウンド2は大項目「個人的な日常のケア」および「聞くことと話すこと」の項目解説です。

1.大項目「個人的な日常のケア Personal Care Routines」について
この大項目は、以下6つの小項目で構成されています。
   −登園/降園
   −食事/間食
   −午睡
   −排泄/おむつ交換 (乳児版は おむつ交換/排泄)
   −保健
   −安全
これらの項目は、保育所保育指針を引けば「生命の保持」にかかわるものです。乳児(3歳未満)と幼児(3歳以上)と大きく分けた時に、乳児の場合はおとなが中心になってケアをする保護的な姿勢が優勢です。おとながケアしながら、徐々に生命の保持に関係する自律的な習慣形成に移行させていくのが乳児の段階で、幼児では基本的な生活習慣が身につき、主体的に「自らの生命の保持」に関わっていこうとする姿勢を養う段階となります。
「個人的な日常のケア」に関して、保育の質を子どもの育ちという観点から具体的な行動レベルに注目すると、乳児期で「質の高い保育」を受けている子どもは、幼児期に排泄の後や食事の前の手洗いがきちんとできています。
2歳児は3歳未満児として<乳児>のくくりに入っていますが、乳児から幼児の移行期として非常に重要な段階です。「やってもらう」ことで生活に基本的なリズムや構造があることの安定感やケアされることの身体的快感を身につけた上で、徐々に「自分でやってみる」ことを身につける時期です。
3歳までのこの育ちが保障されていると、3歳以後の身辺自立がスムーズで、その力が遊びや学びの底支えをします。




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2.幼児版9・乳児版6「登園/降園」について

この項目では、以下の点を保育の質として重要であるとしています。

−家庭と園での生活の連続性(スムーズな移行)
−保護者との連携

具体的には、次のようなことを見ていきます。
・登園の時に、保育者が子どもを適切に迎え入れているかどうか。
    あいさつ、表情、会話、子どもの不安(もしあれば)に対しての適切な対応
・降園の時に、子どもが気持ちよく帰宅できる状態かどうか
    持ちかえるものなどの準備、遊びの区切り
・登降園の時に保護者との適切な関わりがあるか
    あいさつ、情報交換、保護者に対する日常的なサポート

背後にある考え方は次のようなものです。
この項目は社会的・情緒的安定にかかわるものであると同時に、安全にも関係します。
子どもが園での生活を気持ちよくスタートさせたかどうかは、その日一日をどう過ごせるかと大きく関わります。温かく迎えられると、自分はクラスの中で大切にされている感覚を持ちます。気持ちよく園を後にすることは明日への期待につながります。
保護者は安心して自分以外の人に子どもを委ねることができます。保育室内の様子が分かれば保護者の不安は解消されます。また登降園時は子どもについての情報交換の機会でもあります。
安全という観点からは、登園の際に保護者と保育者がきちんとあいさつを交わすことで子どもに対する責任が保育者に託されたことが明確になります。降園の際のあいさつは、誰が迎えに来たかを確認することになります。


【幼稚園教育要領・保育所保育指針との参照】

●幼稚園教育要領
第3章・第1 指導計画の作成にあたっての注意事項
1 一般的な注意事項
(8)幼児の生活は、家庭を基盤として地域社会を通じて次第に広がりをもつものであることに留意し、家庭との連携を十分に図るなど、幼稚園における生活が家庭や地域社会との連続性を保ちつつ展開されるようにすること。(略)また、家庭との連携に当たっては、保護者との情報交換の機会を設けたり(略)、保護者の幼児期の教育に関する理解が深まるよう配慮すること。
●保育所保育指針
第3章 保育の内容・2 保育の実施上の配慮事項

(2)乳児保育に関わる配慮事項
エ 保護者との信頼関係を築きながら保育を進めるとともに、保護者からの相談に応じ、保護者への支援に努めていくこと
第6章 保護者に対する支援・2 保育者に入所している子どもの保護者に対する支援
(1)保育所に入所している子どもの保護者に対する支援は、子どもの保育との密接な関連の中で、子どもの送迎時の対応、相談や助言、連絡や通信、会合や行事など様々な機会を活用して行うこと。
(2)保護者に対し、保育所における子どもの様子や日々の保育の意図などを説明し、保護者との相互理解を図るよう努めること。

3.「登園/降園」について評定のポイント

あいさつが交わされているかどうかについて評定をするのであり、その時の子どもの状態は関係ありません。観察事例が少ない場合、観察できた事例に基づいて判断します。1〜2例かもしれませんが、それらをサンプルとします。降園時の観察ができない場合は、質問をして情報を得ますが、登園時の観察に基きます。登園時の状況が保護者と保育者の接触がなかったり、混乱したものであったりすれば、降園時のときもおおむね同様の状態であると推測されます。

喫茶店埋橋のつぶやき
子どもを園に預けるのは、荷物を預けるのとは違うと思います。保育は、お金を入れたらジュースが出てくる自動販売機と同じではありません。保護者の「お願いします」、保育者の「お引き受けします」というやりとりが(そのような言葉を使わなくても)日々確実に交わされることが大切と思います。
posted by うずちゃん at 09:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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