2011年06月28日

保育環境評価スケール/項目解説/<幼児版12>「排泄/おむつ交換」<乳児版9>「おむつ交換/排泄」

埋橋玲子@保育環境評価スケール
保育環境評価スケール/項目解説/<幼児版12>「排泄/おむつ交換」<乳児版9>「おむつ交換/排泄」

1 幼児版12・乳児版9「排泄/おむつ交換」について
この項目では、以下の点を保育の質として重要であると考えています。

−感染症が予防される衛生的な条件が保たれている。
−社会的・情緒的に良好な関係が結ばれる。
−子どもが無理なく身辺自立へ向かう。

背後にある考え方は以下のようなものです。

保育室は多くの子どもやおとなが行き交う場所であり、おむつ交換や排泄が適切に行われないと手から口への感染が容易に発生し、特に抵抗力の弱い乳児に下痢などの症状をもたらし重大な事態を引き起こしかねません。集団保育の場においては、感染症が予防され、衛生的に保たれることが第一です。
その上で、おむつ交換や排泄が適切に見守られ、気分よく過ごせることは社会的によい関係をとり結ぶことであり、情緒の安定につながります。また、身辺自立に必要なスキルを学ぶ機会でもあります。

 おむつ交換台・シンク.jpgおむつ交換台のすぐ横にシンクがある

おむつ交換・手洗いオール・イン・ワン.jpg おむつ交換と手洗いが便利にできる

おむつ交換台と投入口.jpg 交換済みのおむつはすぐ上の投入口から外部の保管箱へスローイン

トイレでの適切な見守り.jpg 発達に応じた快い適切な見守り

年長児の手洗い.jpg 年長児は自主的に手洗いをするようになる

2「排泄/おむつ交換」の評定のポイント

乳児版5.1で「多少の例外を除いていつも」とは75%程度守られているような状況のことです。幼児版3.3で「手洗いがおおむねなされている」というのは75%程度行われているようであれば「はい」とします。

3 幼稚園教育要領・保育所保育指針との参照

【幼稚園教育要領】
第2章 保育のねらいおよび内容/健康

2 内容(7)身の回りを清潔にし、(略)排泄などの生活に必要な活動を自分でする。
    (9)自分の健康に関心をもち、病気の予防などの必要な活動を進んで行う。

【保育所保育指針】
第3章 保育の内容/1 保育とねらいの内容
(1)養護に関わるねらい及び内容

ア 生命の保持 (イ)内容
B清潔で安全な環境を整え、適切な援助や応答的な関わりを通して、子どもの生理的欲求を満たしていく。(略)
C(略)・・食事、排泄、睡眠、衣服の着脱、身の回りを清潔にすることなどについてこどもが意欲的に生活できるよう適切に援助する。
イ 情緒の安定 (イ)内容
@一人一人の子どもの置かれている状態や発達過程などを的確に把握し、子どもの欲求を適切に満たしながら、応答的な触れ合いや言葉がけを行う。
(2)教育に関わるねらい及び内容
ア 健康 (イ)内容
E身の回りを清潔にし、(略)排泄など生活に必要な活動を自分でする。
G自分の健康に関心をもち、病気の予防などの必要な活動を進んで行う。

4.その他参考

保育所における感染症対策ガイドライン(厚生労働省 平成21年)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/pdf/hoiku02.pdf


喫茶店埋橋のつぶやき

これまであちらこちらの園に行き、観察をしていて気になることがいくつかあります。
おむつ交換については気になることが3点あります。ひとつは「どこでも交換」と(ドラえもんみたい)保育室の適当な空いたスペースにキルトなどの敷物(たいていは共用)を広げてすること、二つ目は「黙々と」交換すること、3つ目は「手を洗わない」ことです。
「どこでも交換」「手を洗わない」のは感染の恐れということで、まずは衛生上の問題があります。
「どこでも交換」「黙々と」は、子どもの発達あるいは学びという観点から気になります。おむつ交換が必要な時期は、世の中に出て間もない子どもが、自分の周りの世界はどうなっているのかの認識を形成する時期でもあります。おむつ交換に限ったことではありませんが、身辺の自立に至らずにおとなにすべてを委ねる乳児には、自分の身に関することがおおむね一定の手続きで行われること、そのとき何が起こっているかが言葉で伝えられることが大切です。自分の身の回りのことは一定の秩序のもとに成り立っているという感覚は、安心して自分が動けるという周囲の世界に対する信頼感を形成するのであり、自分の身に起こっていることが言語化されることで言葉と事象の適切な結びつきが感覚として養われます。
「ケア」されるときも子どもは「学んでいる」のであり、まさに「養護と教育が一体となって」いるのです。「ただのおむつ交換だから、手早く口数少なくさっさと済ませればよい」というのはおとなの一方的な考えです。
おむつ交換を「されるがまま」であった子どもは、そのうちに手順を理解し自分でお尻を持ち上げるようになったりします。これは次に起こることが予測できるから生まれる行為です。決まった手順で行われているから、「次はこうだから、自分はこうしよう」という主体性が生まれるのです。
おとなとの協同的な行為のはじまりであり、そのとき「お尻上げてくれたね、ありがとう」とおとなは言うことができます。

幼児の段階で気になることは、排泄の後手を洗わない子どもが結構いる、ということです。観察の時に、子どもがトイレに行くとその機を逃さず「どうしてるかな」と見に行きます。先生の目がないと手洗いは「全滅」していることが珍しくありません。見ていても、ということもありました。
ねらいは「雑菌に強くなろう」かなあ・・・でもやはり教育指導要領や保育所保育指針に沿うのが原則ではないかと思います。
ラベル:おむつ交換 排泄
posted by うずちゃん at 16:28| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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